持続可能な農業– SDGS –

持続可能な農業uenoengei

今、世界では、地球環境を守りながら、現在も未来も豊かな文明・経済活動を続けていくことが可能な社会づくりに注目が高まっています。

人が生きていくうえで欠かせない産業である農業においても、持続可能な農業が求められています。

目次

持続可能な農業とは

持続可能な農業とは、環境や生物多様性の保全と、生産者の健全な環境および収益性を両立した農業です。

持続的に農業を行い、安定した収穫と消費が求められています。

自然の力を活用する農業は今、地球温暖化による気候変動に深刻な影響を受けています。同時に、農業が与える自然環境の変化も問題になっています。

また農業は、環境変化や世界情勢の変化により、肥料や農業資材等の価格変動による影響も受けています。

今身近にある資源を有効活用しながら環境負荷を減らし、環境面・社会面・経済面の全てを向上させる農業の環境づくりが必要です。

上野園芸の取り組み

上野園芸では独自開発した栽培方法の工夫により、楽しく美味しく安心して育て食べられる農業を行っております。

更に、期ごとに栽培方法や品種を見直し、より美味しく、より楽しく、より安心して、育て食べられるように工夫を重ねています。

現在上野園芸が取り組んでいる内容をご紹介いたします。

化石燃料消費の削減

化石燃料とは

化石燃料は石油や石炭、天然ガスなどがあり、地面を掘って取り出すことができる燃料のことを指します。

大昔の微生物や植物が地熱によって変化したエネルギー資源で、現在は蓄積よりも消費スピードが上回っているため、枯渇が懸念されています。

また、化石燃料を燃焼すると温室効果ガスの一種である二酸化炭素や酸性雨の原因となる物質が排出されるため、使用を抑えることが求められています。

燃料消費削減の取り組み

施設園芸では通常、ハウス内の加温等で化石燃料を使用することが多いですが、上野園芸では栽培方法の工夫や、地の環境に合わせた野菜・品種の選定、各野菜に適した季節に育てることにより、燃料の使用を最小限に抑えています。

上野園芸で行う空宙栽培は、地面から根を離して空間を立体的に利用しており、ハウス上部の暖気を利用した省エネルギーの栽培方式です。

空宙栽培についてはこちらをご覧ください。

また、上野園芸が位置する広島で野菜を育てるにあたり、各野菜が好む季節や環境をそれぞれ考え、野菜自身の力をしっかり発揮できるよう工夫しています。

野菜の特性に合わせることで美味しさを引き出し、更に、省エネルギー栽培を実現しています。

循環型水耕栽培で省資源化

空宙栽培は、空洞のパイプに植物の根を伸ばし、肥料を水に溶かした少量の培養液を一定の間隔で流します。通過した培養液は排水せずタンクに戻し、再循環させます。

常に培養液に根がつかる状態ではなく、少量を循環させる仕組みのため、少ない水や肥料で栽培を可能としています。

また、培養液をかけ流して排水する場合、利用効率が低いだけでなく、排液中に含まれる成分が流出することによる環境負荷が懸念されることから、培養液を回収して再度供給する循環型の水耕栽培としています。

農薬使用の削減

上野園芸では、地面から根も実も離す空宙栽培を行うことにより、40年前から農薬の削減に取り組んでまいりました。

どの植物も毎期ごとに育て方などを見直し、なるべく農薬を使わず健康に生長する手助けができるよう心掛けています。

病気などが発生した場合、まずは手作業や資材の工夫にて対処、それでも原因排除がどうしても不可能な場合は、食品添加物など影響の少ない農薬を散布して最低限必要なケアー、と段階分けを行って対処しています。

地の生態系を壊したくない思いと、生物を人の手でコントロールするのは難しいとの考えから、天敵農薬(害虫の天敵を導入して駆除する)を購入しての活用は現時点で考えておりません。地の生物同士の競争は見守りつつ対処しています。

空宙トマトに関しまして、2023年春に出荷したものの中からJA全農がランダムにピックアップしたものを残留農薬検査に出してくださいました。160項目の残留農薬検査が行われ、検出が確認された検査項目はございませんでした。

詳しくは、下記リンクに検査成績報告書を載せていますのでご覧ください。

2023春の空宙トマト 残留農薬検査結果

サステナブル素材の活用

サステナブル素材とは

サステナブル(sustainable)は「持続可能な」という意味の言葉で、持続可能な開発目標SDGs(Sustainable Development Goals)のSにあたります。

サステナブル素材とは、環境や社会に配慮された素材のことです。

サステナブル素材の種類は、天然素材、リサイクル素材、人や動物への配慮がなされた素材があります。

サステナブル素材の活用

農業にサステナブル素材を活用し、私たちなりの持続可能な農業を目指します。

水耕栽培では植物の根を支える培地にウレタンスポンジやロックウール等が多く使われていますが、これらの培地は生分解しないため、破棄や海洋流出が問題となっています。

上野園芸ではスポンジ等は使用せず、一握りの土を培地とし、環境に寄り添った水耕栽培を行っています。

また、繰り返し活用できる資材は何度も活用し、消耗の速い資材は自然に還る素材に置き換えるなど取り組みを進めています。

プラスチックスマートへの取組登録

プラスチックスマートとは環境省がプラスチックごみの問題解決に向け立ち上げた取り組みです。

正しい処理やリサイクル方法を広め、バイオマスプラスチックや代替素材を理解しながら、プラスチックと賢く付き合っていくことが重要、と呼びかけています。

※環境省 水・大気環境局海洋環境課 海洋プラスチック汚染対策室 プラスチックスマート公式ページより

上野園芸はプラスチックスマートに賛同し、ペットボトルを使った植物栽培の取り組みを登録しています。

上野園芸の取り組みはこちら

プラスチックスマートuenoengei
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